行徳哲男先生との出会い2
昭和51年11月。1976年
芳村思風先生 34歳の時、「感性論哲学の世界」という本を自費出版した。
どこの出版社でも取り扱ってくれない。
東京の大きな書店を回り、5~10冊ずつ置いてまわった。
「代金も利益もいりません、この本を置いてください。
もし売れたら店長のお小遣いにしてください。」
1976年 12/3
2,500円の本。いくつかの書店でレジの横に平積みにしてくれた。
その中の1件に、渋谷駅前の大盛堂という書店があった。
本を並べた翌日。12/4
その書店に、行徳哲男先生が何気なく立ち寄って、その本を手にした。
「考え方ではなく 感じ方が 人間を決定する」
行徳先生は、扉に書かれたこの言葉を見て、衝撃が走った。
自分がやってきたこと、やろうとしていたことの裏づけが、その本に書かれていた。
今までやってきたことに間違いはなかった! そう確信した。自信が持てた。
行徳哲男先生は、その日のうちに、芳村思風先生に電話をした。
翌日、芳村思風先生は、三重県鳥羽市から、
東京の行徳哲男先生の自宅へ駆けつけた。
「その日から私の人生は変わりました」と芳村思風先生。
先人の哲学者の研究という象牙の塔の世界から離れ、20代で「感性論哲学」を考え出した。
もちろん受け入れられるはずがなかった。
「感性」という言葉すら、今のようには、とらえられていなかった時代。
「理性」を磨くことが第一の時代。
「人間の本質は、理性である」と言われていた時代。
「人間の本質は、感性である」
と新しい考え方を発信した
自分の考えを一人でも多くの人に知って欲しい。
ただそれだけの気持ちで書店をまわった。
それを偶然手にとった行徳先生が、実業の世界へと結びつけてくれた。
経営者の方々に「感性論哲学」を話す機会を行徳先生がつくった。
それから数年後、雑誌「致知」で行徳先生と思風先生の対談が掲載された。
それを読んだ研修会社の社長とのご縁から、以来30年間
経営者に生き方と経営の芯となる哲学を語り続けている。
感性論哲学は実践哲学です。
感性論哲学を人生に活かす。
感性論哲学を経営に活かす。
多くの経営者の方が、感性論哲学との出会いで
「自分の中に1本の芯ができた」
「いろいろな問題や悩みはあるけど、少しくらいの事では、動揺しなくなった。」
そんな話をよく聞く。
思風先生は「行徳先生と出会わなかったら、今の自分はありません」
「行徳哲男先生は、私にとって100%の存在です」と話し、
また行徳先生も「この本と出会って人生が変わった」
「思風先生と出会って前に進むことできた」と話されています。
以来45年間、変わらず二人の関係が続いている。
Source: 芳村思風 感性論哲学の世界
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